フランス国内では一番人気のバカンス先として知られる南仏。まぶしい太陽と青空を求めて、毎年多くの人がこの地を訪れます。今回ご紹介するエクス・アン・プロヴァンス(Aix en Provence)もその中のひとつ。街中に噴水が点在する美しいこの街は、画家ポール・セザンヌの生まれ故郷、そして彼が晩年を過ごした地としても有名です。
エクスの街へはTGVが通っており、パリからは3時間程度でアクセスが可能。また、マルセイユからもローカル線のTERで1時間弱の距離にあります。
なお、TGVを使ってパリからエクスへ行くのであれば、TGVのチケットをローコストで販売するOUIGOで予約をするのがおすすめです。出発駅はパリ郊外のMarne-la-Vallée-Chessy駅もしくはAéroport Charles-de-Gaulle 2 駅になってしまいますが、パリのGare de Lyon駅から発車する通常のTGVよりもだいぶ安い値段で旅ができます。
エクスへのアクセスについて、詳しくは記事の最後をご覧ください。
最初に触れたとおり、たくさんの噴水があることで知られるエクスの街。「エクス」というのもラテン語の水を示すアクアが語源なのだそうです。そして数ある噴水の中でも最も大きく美しいのがこちらのロトンド大噴水。1860年に建てられた歴史あるこの噴水は、エクスのメインストリートであるミラボー通り(Cours Mirabeau)に通じており、ショッピングモールのレ・ザレ・プロヴァンサル(Les Allés Provençales)などからも近い場所に位置しています。
ロトンド大噴水の側にある二階建てのメリーゴーランド。
住所 : 300 avenue Giuseppe Verdi 13 605, Aix en Provence
営業時間 : 月-土曜 8:30-18:00 (1月1日-3月31日, 10月1日-12月31日)/ 月-土曜 8:30-19:00, 日曜・祝日 10:00-13:00 14:00-18:00 (4月1日-9月30日)
エクス・アン・プロヴァンスの観光局もロトンド大噴水の側にあります。街の見どころや名物などの情報を得られるので、エクスで何をしたいかまだ決まっていない人は立ち寄ってみるといいかもしれません。
それでは、噴水に向かって立つセザンヌの銅像から、ミラボー通りに向かってエクスの街の散策をスタートしましょう。
エクスは小さい街で、中心地域は15分程度で歩いて周れてしまうほどの大きさ。しかし、プロヴァンスらしい素敵な小路がたくさん集まっていて、散策がとても楽しい場所です。なお、中心部の多くが歩行者専用となっていて、車を気にせずゆったり散歩ができるのもうれしいところ。
アルベルタ広場(Place d'Albertas)と呼ばれる、18世紀につくられた広場。ここにも噴水があって、街の人々の待ち合わせ場所にもなっています。ロマンチックな雰囲気の広場。
こちらの写真は、日本でも有名な南仏発のコスメティックブランド、ロクシタン(L'OCCITANE)。その名前は、南仏地域を指す伝統的な名称、オクシタニ―(Occitanie)という言葉に由来しています。そして、パリジェンヌがパリの女性を表すように、ロクシタンとはオクシタニ―地方の女性のことを意味しているんですよ。プロヴァンスの日差しのような暖かい黄色の建物が街並みによく映えています。
市庁前の広場( Place de l'Hôtel de Ville)。第一日曜日を除いて、この広場では毎朝花市が開かれているんですよ。一日を通じて、たくさんの人が行きかう広場です。
そして、市庁舎前広場からヴォヴナルグ通り(Rue Vauvenargues)を通ってリシュルム広場(Place Richelme)へ向かうと、今度は 食べ物を中心とした市場が。リシュルム広場の市場も毎朝開催されています。
プロヴァンスの名物、ラベンダーに関する商品を売るお店もありました。ラベンダーの良い香りを南仏のお土産にするのもいいかもしれません。
こちらは地域の伝統的なお菓子、カリソン。カリソンとは、アーモンドとメロンやオレンジピールなどの砂糖漬けを練り混ぜて焼いたものに白いアイシングをかけたお菓子で、15世紀からエクスの名物として知られているそうです。
オリーブやアンチョビも、地中海地方ならではの食品です。
住所 : 32 Rue Vauvenargues, 13100 Aix-en-Provence
営業時間 : 火-土曜 10:00-13:00, 14:00-19:00
市場のすぐ側にあるエクス・エ・テラは、オリーブオイルやコンフィチュールなど、プロヴァンスの食料品が揃うお店。地域の味を存分に楽しみたい人にはぜひ訪れてほしい場所です。
詳しくはこちらの記事から "AIX&TERRA : プロヴァンス名物が揃う食料品店"
住所 : 53 Cours Mirabeau 13100, Aix-en-provence
営業時間 : 毎日 7:00-1:00
エクサンプロバンスの最初の通りであるミラボー通りに出た。ここでは、1700年代からあったカフェがある。ピカソ、エミール・ゾラ、エディット・ピアフ、セザンヌなど、多くの歴史上の人物たちが立ち寄った場所で有名なスポット。
中心部をひとまわりして、最初にご紹介したミラボー通りへ戻ってきました。こちらのカフェ、レ・ドゥ・ギャルソンは、17世紀から存在し続ける歴史あるブラッスリー。セザンヌが通ったカフェとして有名で、常に活気であふれています。
噴水や並木通りが都会らしく洗練された雰囲気を漂わせる一方で、毎朝小さな広場いっぱいに広がる市場の活気が南仏ならではの温かみを感じさせるエクス・アン・プロヴァンス。
青空の下でゆったりとしたバカンスを過ごしたい方は、ぜひエクス・アン・プロヴァンスを訪れてみてくださいね。
パリからのアクセス
TGV (3時間程度)
通常のTGV : Gare de Lyon駅→Aix-en-Provence TGV駅
OUIGO : Marne-la-Vallée-Chessy駅もしくはAéroport Charles-de-Gaulle 2駅(両駅ともパリ郊外)→Aix-en-Provence TGV駅
エクスのTGVの駅から市の中心部まではシャトルバスが出ています(20分毎、4€)。
マルセイユからのアクセス
TER (1時間弱程度) : Marseille-St-Charles駅→Aix-en-Provence駅