カテゴリー:カフェ
住所:172 Boulevard Saint-Germain、75006 Paris
交通:メトロ4号線Saint-Germain-des-prés駅
営業時間:毎日7:30 – 25:30
パリの知識人たちが集った場所として、今なお褪せない魅力を宿す伝説的場所。パリ・サンジェルマン・デ・プレ(Saint-Germain-des-prés)のカフェ・ド・フロールは同じくサンジェルマンの代名詞的カフェ、レ・ドゥー・マゴLes Deux Magotsと並びパリのカフェ文化を象徴する歴史的なカフェです。
レ・ドゥー・マゴでは、戦争中にフランス知識人たちが議論を戦わせその名を有名にしました。一方、40年代〜50年代には、サルトルとボーヴォワール、カミュのような哲学者、知識人たち、そしてエディット・ピアフのようなスターたちがカフェ・ド・フロールに集うようになり、よりファッショナブルな場所としてカフェ・ド・フロールは有名になりました。
1880年代に開店して以来、ボーヴォワールやサルトルのようなフランスの哲学者たち、ヘミングウェイのような作家たちだけでなく、ピカソのような画家に至るまで、時代を作り上げた芸術家たちの社交場として常に華やかな社交場としても愛されてきました。
今でもその歴史は色あせることなく、パリのブルジョワやインテリたち、そして観光客もその魅力に引き付けられ、いつも賑わっています。有名ブティックが軒をつらねるサンジェルマン・デ・プレの高級な雰囲気を感じつつ、インテリアやデコレーションにはカフェがくぐり抜けてきた長い歴史を感じます。
カフェ・ド・フロールのメニューは、まるで一冊の本のよう。
1994年からは、Prix de Floreフロール文学賞の授与も行っています。
本日のタルト:レモンタルト Tarte au citron 9.5ユーロ
ウィンナーコーヒー CaféViennois 7.2ユーロ
レモンの酸味がしっかりと感じられ、甘すぎない爽やかな味。日本人には甘すぎることもあるフランスのケーキ。軽めのものが食べたいときはレモンタルトがオススメです。ウィンナーコーヒーは生クリームがワイングラスに盛り付けてサーブされるのが絵になります。
ミルフィーユ Mille Feuilles / Napoleon 12ユーロ
カフェラテ CaféCrème 5.7ユーロ
カフェ・ド・フロールの特徴は、2層のクリーム。よく味わってみると、下の層のクリームはしっかりとしたバニラクリームで、上の層は軽い口当たりがよく、カスタードクリームのようです。2種類のクリームの調和が魅力的。バニラクリームはアイスのようにも感じられます。
カフェラテはコーヒーと温めた牛乳が別々に出てくるので、好みに合わせてブレンドして飲むことができます。
100年以上の歴史を誇り、人々から愛されてきたカフェ・ド・フロールは、単純なカフェの域を超え、もはや文化遺産と言えるでしょう。フランスの知識人たちの息吹を感じることのできる空間です。
コーヒーやデザートはパリの他のカフェに比べて高価ですが、それ以上に訪れる価値のある特別な場所です。
O'BON PARIS' NOTE
サンジェルマン・デ・プレでもっとも日向ぼっこに最適なのは、カフェ・ド・フロールのテラスでしょう。
テラスでコーヒーを飲みながら、パリを行き交う人々をあてもなく眺める、
そんな時間を過ごしてみるのも贅沢かもしれませんよ。