FETE DES VENDANGES : モンマルトルのぶどう収穫祭

 

モンマルトルのぶどう収穫祭 (FÊTE DES VENDANGES)
住所 : 25-5 Rue des Saules, 75018 Paris
アクセス : メトロ 12番線 ラマルク・コーランクール(Lamarck Caulaincourt) 駅下車
時間 : 2018年 10月10日 - 10月14日 

 

INTRO

パリ旅行で見逃せない観光地、芸術家たちの足跡が感じられるモンマルトルの丘。モンマルトルの丘には、かつてブドウ畑が複数ありましたが、都市の発展とともに自然と消えて行きました。毎年10月には、ワインを作るためのブドウを収穫する季節を迎え、モンマルトルではFÊTE DES VENDENGESという特別な祭りが開催されます。

 

ATMOSPHERE

5日間行われた今年のイベントのテーマは、「平和」。第一次世界大戦の終戦をもう一度記念して「平和」というテーマに決まりました。モンマルトルの位置するパリ18区の合計8つの場所で、大小150のプログラムが運営されました。文化の多様性にも焦点を置いたイベントであるだけに、人々が着飾る衣装も、参加した団体も様々。モンマルトルのブドウ収穫祭の核心であるパレード、GrandDéfiléの現場を紹介します。

 

LE BAN DES VENDANGES

パレードが行われる前の午前10時に行われたブドウの収穫祭オープニングイベント。あらかじめ招待を受けた人だけが入場が可能になっており、主にパレードに参加する団体の代表がイベントに参加することになります。 1921年に設立され、様々な慈善や文化イベントを続けている団体であるモンマルトルリパブリックRepublic of Montmartreの代表的なアラン・コカー (Alain Coquard)がオープニングを司り、愉快な一方で真剣な雰囲気の中で行事が行われました。 

 

LE GRAND DÉFILÉ
ブドウの収穫祭オープニング行事が終わった後に始まったモンマルトルのブドウ収穫祭パレード。フランス全土から来た多くの団体が一気に集まっだけでなく、さまざまな世代が交流をすることができる大切な行事です。パレードの先頭には、収穫の女王に選ばれたクロエ・オステー (Chloé Oster)が美しい衣装で身を着飾り、パレードをリードしました。

 

さまざまな団体が集まっただけに、音楽とダンスを楽しむことができ、これまで以上に盛り上がった祭りの現場。

 

パレードはモンマルトル地域の人々だけでなく、ブルターニュ、ブルゴーニュ、プロヴァンス、ロワール地域など、フランス全域の人々が参加し、ベルギー、ハンガリー、イタリアからも参加者のいる大規模なイベントの一つ。それだけ見どころも盛りだくさんです。

 

老若男女様々な世代が交流することのできる、地域としても大切なお祭りです。

 

行進の途中では、各地域や様々な地方から集まる団体からの小さなスナックを分けてくれます。苺の衣装をしたおじさんは、様々な硬い苺のお菓子を配って、花バスケットを持ったおばさんは子供たちにキャラメルを分けます。一方、大きなバケットにブドウをいっぱい満たし人々にブドウを投げ分けてくれる人も。ブドウだけでなく、モンマルトルのブドウ収穫祭の核心であるワインまで惜しみなく人々に分け与える興味深いシーンです。人々は踊ったり、のんびりとワインを飲んだりとなんだか愉快な雰囲気。形式的な祭りではなく、実際に市民と近い距離で祭りを作っていく多くの努力が伺えます。

  

PARCOURS DU GOÛT
多くの人混みを出てテルトゥール広場を過ぎ、サクレクール大聖堂に向かうと、おつまみとワインを販売している場所が見えてきます。フランスの全土からの多くの企業が出店し、各地域の特産品を販売しており、地元だけでなく、観光客にも様々な料理を紹介することができる良い機会です。また、生ごみを減らし、環境に優しい市場、地域の活性化を促進させる市場としての役割を持ちます。簡単なクレープ、サンドイッチから、ランチ、フランス産のワインと冷たいビール、そして、フランスの特産品であるチーズまで、様々なものが並びます。

 

O'BON PARIS' NOTE

1年に一度、10月の初めに開かれるモンマルトルの特別な祭り、ブドウ収穫祭。今回紹介したイベントの他にも、モンマルトルでは朝ヨガのイベントなど、様々なイベントが開催されています。いつ訪れても見どころがあふれるモンマルトル地区ですが、このような地域の行事が開かれるときは一層盛り上がります。

 


原文・撮影 : Yuna Lee

翻訳 : Leona Fujii