特別な時だけでなく、日常的にお花を買うことの多いフランス人。
お部屋のデコレーションとして自分用に、また、週末への友人宅でのディナーやランチへのおもたせetc…多いパリの人達にとって、身近な存在の花。
パリ左岸の14区モンパルナスタワー近くに位置する小さなフローリスト"Georges François"(ジョルジュ・フランソワ)。
看板もなく小さなお店ながらも店頭に並ぶ生き生きとしたお花が目を引きます。
店内の奥へと進むと、ムシュー・ジョルジュさんとパートナーのともこさんが暖かい笑顔で迎えてくれました。
パリスタイルのフラワーアレンジメントを確立したジョルジュさんの元には、フランス国内だけでなく、各国のフローリスト達が修行をしに訪れます。
日本からも、雑誌のデコレーション等で活躍中のフローリスト藤田京子さんを初め、多くのフローリスト達が彼さんの元で修行をしています。
彼の作り出すフラワーデコレーションの世界観に魅了されるデザイナーは数多く、ファッションブランドKENZOを初め、様々なブランドのディスプレイや、パリコレのデコレーションも手がけています。
また、L'AMBROISIEといった星付レストランのデコレーションの為のフラワーアレンジメントも手がけています。
元々は、野菜を売っていたというジョルジュさん。“野菜やフルーツが育つ前には必ず花が咲いている”との独自の哲学から花を扱うようになり、フローリストに転身します。
“綺麗な色の美しいブーケ、一目で自分のお店のものだとわかるブーケを作ること”。アレンジメントをする際にジョルジュさんが大切にしていることは、意外にもシンプルです。花市場での仕入れの際も、直感で綺麗で色の綺麗な花を選ぶことが多いそうです。
地元の人が気軽に花を買いに来るようなお店でありたいとの思いからか、居心地がよく長居したくなるあたたかな雰囲気に包まれています。近年、彼が大事にされているモットーの”tranquilitite”(トランキリテと言って、フランス語では安らぎを意味します)が店内にも反映されています。
冬から春にかけてのジョルジュさんのオススメは、アネモネやラナンキュラスにチューリップ。梅や桃などの枝ものも旬だそうです。
※取材時期は2月中旬です。
また、ジョルジュさんご本人によるフラワーアレンジメントのレッスンも行われています。(日本語での受講も可能です。)
レッスンでは、ジョルジュ・フランソワらしさが溢れるパリスタイルのフラワーアレンジ、デコレーションを学べるようにと、大きなブーケを作ります。
使うお花は、お客様がお選び頂くこともできますが、ムシューのオススメで作りたいという方が多いようです。
ジョルジュさんのお店には、花やハーブをモチーフとしたコンフィチュールやキャンドルも取り扱われています。
コンフィチュールはなんと、ジョルジュさんの長年のご友人の手作りだとか。
コンフィチュールを扱う背景についてお伺いすると、”コンフィチュールはフルーツからできていますが、フルーツの実ができる前には、まず花が咲きます。そういう意味で、花とコンフィチュールには関連性があると思い、取り扱いを始めました。”と、ここにも彼ならではの哲学が反映されています。
ローズ風味のストロベリー&フランボワーズとフローリストならではのセレクションが人気だそうです。
夏場はタイム、ミント、ローズマリー。冬場は洋梨とりんごのヴァンショ(ホットワイン)なども人気だそうです。
また、アペリティフ向けのフォアグラによくあうナスやタマネギといったおつまみ向けのコンフィチュールも取り揃えています。
次回の滞在時には、パリならではの花文化を覗いてみるのはいかがでしょうか
Geroges François (ジョルジュ・フランソワ)
住所: 36-38 Rue Delambre, 75014 Paris
電話番号: +33 1 43 20 52 34
URL: http://georges-francois.fr
予算: ブーケ €20~
フラワーアレンジメントレッスン €200ユーロ
※値段はレッスンの内容によって異なります。
フラワーアレンジメントのレッスンは、Georges Françoisさんのホームページ経由でEメールにて予約可能です。