LE CENTQUATRE
住所:5 rue Curial、75019 Paris
アクセス:メトロ7番線Riquet駅
営業時間:火 - 金曜日 12:00-19:00/ 土 - 日曜日 11:00-19:00/ 月曜休館
入場料:建物へのアクセスは無料、特別展については展示ごとに入場料が異なる
再開発が進むパリ19区のラ・ヴィレット地区に2008年にオープンしたLE CENTQUATRE(サンキャトル、104の意)。もともとの番地がそのまま名前になったこの広大な建物は、現代アート作品の展示や、美術のワークショップなどが行われる複合アートスペースです。なお、常設展はなく、特別展のみなので、事前にどのような展示が開催されているかご確認くださいね。
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LE CENTQUATREの大きく開放的なホール。ガラスの天井から光が差し込む気持ちの良い空間です。あちこちで曲に合わせて踊る人などもいて、とても自由な雰囲気。
THE OTHER, ME AND THE OTHERS
コロンビアの出身であるビジュアルアーティストIván Argoteの作品がホールの中心に設置されていました。これは巨大なシーソーで、人数制限はあるものの、自由に参加できるアート作品です。3月4日まで展示予定とのこと。
訪問した時期には les faits du hasard(偶然の産物、の意)という特別展が開催されていました。機械を多用した展示で、ニューメディアアートというジャンルだそうです。作品を鑑賞するだけでなく、体験することが可能。3月4日まで、入場料6ユーロ。
先ほどの巨大シーソーと同様に、ホールには入場料なしで体験することができる展示物が複数置いてありました。こちらはles faits du hasardの展示の一部である綿菓子機。
機械によって飛ばされる綿菓子を、雲をつかむようにそっととらえます。夢がありますよね。
この綿菓子機はニース出身のアーティストVivien Roubaudの作品。遊び心満点の作品は、大人も子供も大いに楽しませていました。
Ruines
ここからはいくつか、特別展 les faits du hasard に展示されていた作品のようすをご紹介します。
こちらはFabien Léausticの作品で、様々な大きさの柱が複数設置されています。これらの柱の表面に植物プランクトンが生息しており、温度や時間に反応することによって柱の外観が絶えず変化する、という大変興味深いものでした。
Impulse
音がスピーカーから発せられるのに合わせて、金属パネルの間をビームが行き来するMartin Messierの作品。エネルギーの循環を表現しているそうです。非常に未来的。
Licht, Mehr Licht !
Guillaume Marminの作品。穏かに流れている音楽が、ビームの張り巡らされた道を進むにつれて、少しずつテンポとベース音を上げていきます。やがて白い光も点滅し始めて、まるでスパイ映画の中のレーザーセキュリティシステムのよう。
このように、こちらの特別展では大人も童心にかえって楽しめるような体験型の作品がたくさん展示されていました。
作品の鑑賞を終えたあとは建物内のカフェでちょっと一息。アートスペースにふさわしい、スタイリッシュで開放的なカフェです。ただし屋外なので、冬はちょっと寒いかもしれません・・。
ホールで流れる音楽に合わせて踊っていた素敵なカップル。まさに誰もが自由に自分を表現できるアートスペースでした。
文・写真:ハンジェウン