ヨーロッパ史を大きく変えた転換点とも言える、ナポレオン敗戦の地、ワーテルロー。20万人もの戦士が戦いに参加し、1日で5万人もの死者が出たと言われる激戦の地。そこには、負傷した戦士たちの武器を使って作られたライオン像が丘の上に今も静かに立っています。そのライオン像の地下に、ワーテルローの戦いの終戦から200年を記念して作られたのがこの体験型博物館メモリアル1815です。
博物館の入り口からライオンの丘を登っていくと、ライオン像に辿り着きます。この丘までは階段で226段ほど、高さは40mくらいなので、これだけでも日頃運動不足の方にはいい運動かもしれません。
オラニエ公が1815年6月18日に負傷したと言われる場所に1826年に設置されたのがこのライオン像です。
戦いが繰り広げられた地がここ丘の頂上からパノラマビューで眺めることができます。戦いの歴史の上にのどかな街並みが広がり、感慨深い気持ちになります。
この布陣図からは、景色を見ながら当時の様子を想像することができます。小高い位置から当時の軍の動きを一望することで周辺の地形の重要性が実感できます。
博物館の中はワーテルローの戦いと皇帝ナポレオンについての様々な展示が用意されています。すべて見て回ると大体1時間程度です。
度重なる失敗によるヨーロッパ諸国の圧力から、ナポレオンは1814年に皇帝の座を退位し、アイルランドのエルバ島へ流されます。翌年再起し、1815年3月1日、Golfe-Juan後に降り立ち、パリへと向かいます。
また、メモリアル1815では4Dの映画「At the Heart of the Battle」(戦いの中心で)も用意されています。この映画はかなり迫力があり、当時の様子を想像できるように細かく再現されていて、かなり力が入れられたものだと感じました。あまり過剰な描写も避けられているので子供から大人まで見ることができます。
お土産ショップにはワーテルローの戦いを舞台とした映画や、ナポレオンにまつわるフィギュア、タペストリーなどのグッズなどがたくさん売られていました。
オーディオガイドは無料で、2019年2月現在、英語、フランス語、オランダ語、ドイツ語があります。
今回記事の中に書いた他にも、チケットには臨場感あふれる当時の様子を再現したパノラマや、戦いの場であったウーグモン(Hougoumont)にも訪れることができます。是非訪れてみてくださいね。また、電車で来る際はブリュッセル南駅から地元の路線 (IC)のNivelles行きに乗ると便利です。
著者 Yuka
撮影 Leona Fujii
住所:Route du Lion 1815, 1420 Braine-l'Alleud
営業時間:4月1日から9月30日 9:30-18:30/ 10月1日から3月31日 9:30-17:30
料金:16ユーロ(大人)/ 13ユーロ(シニア、学生、7歳から17歳の若者)
Website: こちらから