ロレーヌ地方の首府。3000年の歴史を持つ古都METZ

メッスはフランス北東部のロレーヌ地方の小さな町です。 パリから約320km。TGVで約1.5時間の距離です。 ストラスブールへもTGVで約1時間。 ロレーヌ地方では最も人口の多い街ですが、ゆったりとした時間が流れる街です。 駅から観光の中心地である旧市街までは徒歩約20分。ゆっくり歩いていける距離です。

 

メッスは3,000年の歴史を持つ都市で、ルクセンブルクとドイツに流れるモーゼル川とセイユ川が交わる地点に位置しています。 街を歩けばいたるところに歴史の跡をみることができます。

 

PORTE DES ALLEMANDS


メッスはフランス、ドイツ交互に併合されてきました。そのため建築物にはドイツ風のものが数多く残っています。 街の東部にある要塞もそのひとつ。中世の軍事建築を示す重要な文化財です。メッスは ローマ時代から交通の要であっため、経済活動が活発になり近代では商業・産業の中心地として発展しました。 

 

市街地に入ると、近代的な風景が開けます。 ヨーロッパの多くの街と同様に多くの商店街があり、ローマ、ゴシック様式、ルネサンス様式、バロック様式、アールヌーボー様式などの様々な建築様式の建物が並んでいます。

 

12月にメッスを訪れるなら、クリスマスマーケットをお見逃しなく! ストラスブールが有名ですが、メッスも負けていません。マーケットや建物のデコレーションを見ることができます。

 

CATHEDRALE SAINT-ETIENNE

Place d'Armesの中心部にあるSaint-Etienne大聖堂。 ゴシック様式の建築美と歴史的価値が認められ、1930年に歴史遺産に。はちみつ色のジョーモン石を使って建てられています。

 

大聖堂の建設には1220~1520年の約300年が費やされたといいます。 身廊の長さは42mの高さ。そして圧巻なのが壁面を飾るステンドグラスです。

 

サンテティエンヌ大聖堂のステンドグラスの総面積は6,500m²で、ヨーロッパ最大。 有名なシャガールの作品を含め、数百年にわたり多くのアーティストの手によって構成されています。 

 

大聖堂では時々現代美術の展覧会が行われることもあります。

メッスのシンボルとなっているのがこのドラゴン“Graulli”。伝説によると、3世紀頃に凶暴なドラゴンが街の子供たちを襲っていました。手を焼いた初代司教マルタンの手によって退治されたそうです。写真のドラゴンは街の中でも一番の大きさでテゾン通りに吊るされています。

LE TEMPLE NEUF  

Temple Neufは1901年と1905年の間にドイツがメッツを併合した際に建てたプロテスタントの教会でした。 

 

パリのシタ島のようにメッス・エド川に囲まれたプチ・ソールシーと呼ばれる小さな島があります。 島の一部はJardin d'Amourと呼ばれています。

 

メッスは歴史的な街ですが、「ポンピドゥーセンター別館」という現代アートの最新スポットもあります。 過去と未来が共存する美しい街へ訪れてみませんか?

 


 Photo : Vincent Sacau