MONTMARTRE : モンマルトル観光おすすめコース

 

MONTMARTRE

カテゴリー:観光地

アクセス: ANVERS駅(メトロ2番線)、ABBESSES駅またはLAMARCK CAULAINCOURT駅(メトロ12番線)

 

パリの北部、ゆるやかな丘の上に位置するモンマルトル。 昔ながらのパリの風情が残るこの地区は、多くの著名な芸術家たちが集い、創作活動を行ってきた場所としても有名です。今回は、そんな見どころ満載のモンマルトルのおすすめ観光コースをご紹介したいと思います。

 

PLACE DALIDA ダリダ広場

イタリア人の両親のもと、エジプトのカイロで生まれたダリダ。素晴らしい美貌を持ち、エジプトでモデルとしてキャリアをスタートさせた彼女は、21歳の時に映画女優になることを夢見てパリへと渡ります。しかしなかなか女優としての芽は出ず、下積み時代にバーで歌っていたのがパリのコンサートホールL'Olympiaのディレクターの目に留まり、歌手としてデビュー。大成功をおさめます。彼女の歌は約2000曲にも及び、フランス語をはじめイタリア語、ドイツ語、スペイン語・・など、様々な言語で数多くの名曲を残しました。自分の住んでいたモンマルトルを愛していた彼女のために、パリ市はオマージュとしてこの広場を捧げました。

 

AU LAPIN AGILE オ・ラパン・アジル

パリ産のワインをつくるモンマルトルのぶどう畑の目の前、大きなうさぎの絵が目立つこちらの建物は、19世紀中頃から存在し続けるキャバレー。ピカソやモディリアーニなどの名だたる芸術家たちが、若く無名だった時代に通い詰めた場所です。モンマルトルでは至る所で芸術家たちの軌跡を目にすることができます。

 

LA MAISON ROSE ラ・メゾン・ローズ

ピンクと緑のコントラストが可愛らしいラ・メゾン・ローズ。ここは、モンマルトルの風景画で有名な画家、ユトリロがかつて住んでいた場所です。現在はレストランに改装されているので、ユトリロに思いをはせつつ食事を楽しむことができます。ちなみに、レストランのおすすめメニューはオニオンスープ。

 

MUSÉE DE MONTMARTRE モンマルトル博物館

19世紀半ばにはルノワール、ヴァラドン、その息子のユトリロをはじめ、多くの芸術家たちが住んだアトリエ兼住居だったモンマルトル博物館。

ここから少し、博物館のようすをご紹介します。

 

Maquette du site de Montmartre, Georges FOLMER, 1956

博物館の一番初め、モンマルトル地区の発展のようすがわかるジオラマ。ナレーションはフランス語ですが、観光客用に英語の字幕も流されています。

 

Le 12, rue Cortot, Suzanne Valadon

こちらは博物館の庭園のようすです。ルノワールの絵画のモデルであり、また自身も画家であったユトリロの母ヴァラドンは、この庭園をモチーフとした絵を多く残しました。

  

狭いモンマルトルにありながら、規模が比較的大きいこちらの博物館。画家たちの作品に描かれた風景を眺めながら庭園を進んでいくと、展示の行われている建物にたどり着きます。

 

庭からは、美しいサンピエール教会の姿も見ることができます。フランス美術史に名をのこした画家たちが、ここでインスピレーションを受けてきました。

 

 訪れた際に開催していた特別展、「Montmartre, décor de cinéma」のようす。モンマルトルで撮影された映画作品についての展示会です。

 

改めて、モンマルトルが数多くの映画に与えてきた影響の大きさを感じることができます。

 

世界的にも有名なアメリやミッドナイト・イン・パリ、ムーランルージュなども紹介されていました。自分の好きな映画を見つけると、なんだかうれしい気持ちに。

 

常設展では、ルノワール、ロートレック、モディリアーニなど、モンマルトルに縁の深い画家たちの絵画や、彼らの住居兼アトリエを再現した部屋などが鑑賞できます。

 

La balançoire, Pierre-Auguste RENOIR, 1876

オルセー美術館で見ることができるルノワールの有名な作品、「ぶらんこ」もこの庭で描かれました。

モンマルトルの芸術史がつまったこちらの博物館。モンマルトルに来たらぜひ訪れてほしいスポットです。

 

PLACE TERTRE テルトル広場

お土産屋さんやレストランがあっていつも賑わっているテルトル広場には、多くの画家たちが集まって風景画や似顔絵を描いています。モンマルトル広場としても知られるこの場所の近くには、ピカソやモディリアーニが住んでいたアパート、「Le Bateau-Lavoir(洗濯船)」もあります。

 

SACRÉ-COEUR サクレ・クール寺院

エッフェル塔と並ぶパリのランドマークとして知られるサクレ・クール寺院は、パリで最も高いところに位置するロマネスク・ビザンチン様式の壮大な建造物。1870年に勃発した普仏戦争によって、命を失ったフランス市民のために建設が開始されたそうです。大聖堂からSquare Nadar(ナダール公園)まで続く斜面は、モンマルトルのベストフォトスポットとしても有名。

 

MUR DES JE T'AIME ジュテームの壁

メトロ12番線Abbesses駅出口の前にある広場に位置するジュテームの壁。300以上の言語で1000回「愛している」と書かれています。大切な人と訪れてみてくださいね。

 

MACHÉ DE LA BUTTE マルシェ・ドゥ・ラ・ビュット

オドレイ・トトゥ主演のアメリの撮影が行われた小さなスーパーマーケット。ファンの間では「アリおじさんの店」として有名です。映画の中で見た姿をそのまま見ることができます。

 

CAFÉ DES DEUX MOULINS カフェ・デ・ドゥ―・ムーラン

こちらは映画の中でアメリが働いていたカフェ。アメリの舞台を一目見ようとたくさんの観光客が訪れます。食事もできますが、カフェとして利用するのがおすすめ。

 

MOULIN ROUGE ムーラン・ルージュ

赤い風車と派手なネオンサインが印象的なムーラン・ルージュ。フレンチカンカン発祥の地です。映画などにもよく登場しているので、お馴染みの感じがありますよね。

 

おすすめコースのまわり方

メトロ12番線Lamarck-Caulaincourt駅 - Place Dalida(ダリダ広場) - Au Lapin Agile(オ・ラパン・アジル) - La Maison Rose(ラ・メゾン・ローズ) - Muséede Montmartre(モンマルトル博物館) - Place du Tertre(テルトル広場) - Sacré Coeur(サクレ・クール寺院) - Mur des Je t'aime(ジュテームの壁) - Au Marché de la Butte(マルシェ・ドゥ・ラ・ビュット)- Café des Deux Moulins(カフェ・デ・ドゥ―・ムーラン) - Moulin Rouge(ムーラン・ルージュ)

 

O'BONPARIS' NOTE

たくさんの観光客が訪れるモンマルトルですが、歓楽街としても知られており、あまり雰囲気の良くない場所もあります。いつでも人目の多い場所なので、心配し過ぎる必要はありませんが、日が暮れたら一人では出歩かず、人気のない路地には入らないようにするのが良いでしょう。

 


文、写真:Jihye Choi

訳:Rei Nishiyama