MUSEE DE LA VIE ROMANTIQUE : パリのロマン主義博物館

 

MUSEE DE LA VIE ROMANTIQUE

住所 : 16 Rue Chaptal, 75009 Paris

アクセス : メトロ Saint-Georges駅 (12番線), Pigalle駅 (2,12番線), Blanche駅 (2番線)

営業時間 : 火-日曜 10:00-18:00 (併設のカフェは17:30まで)

入場料 : 常設展無料 / 特別展 7€ (14歳以下は無料)

 

INTRO

パリは9区、モンマルトルの丘からそう遠くないところにひっそりとたたずむ、ロマン主義博物館(Musée de la Vie Romantique)。住宅の並ぶ静かな通りにあり、ツタのはっている白い壁が目印です。なお、ピガールの南側は今おしゃれなカフェやブティックが増えてきており、サウス・ピガールと呼ばれて注目を集めているので、周りを散策してみると何か素敵な発見があるかもしれません。

 

ATMOSPHERE

入口を進むと、まるで映画のセットみたいにかわいらしい空間へ。外の世界と切り離されているかのように、静かでのんびりとした空気の流れる気持ちの良い場所です。

 

オランダに生まれ、フランスで活躍した画家、アリ・シェフェール(Ary Scheffer)。このこじんまりとした博物館は、かつて彼の住まい兼アトリエだったものです。長い間彼の子孫の私有地でしたが、1987年に博物館として一般公開されるに至りました。

 

ドラクロワやショパン、リストなど、名だたる芸術家たちと親交のあったシェフェール。博物館の一階はその中のうちの1人である女流作家、ジョルジュ・サンドにまつわる展示が中心です。肖像画や家具、装飾品など、当時のロマン主義の芸術家たちがどのような暮らしを送っていたのかを垣間見ることができ、小さいながらも充実した内容となっています。

 

この博物館の魅力のひとつは、敷地内にある庭園とカフェ。博物館同様、カフェもとってもロマンチックな佇まいです。

 

しかもこのカフェを運営するのはパリで不動の人気を誇るローズ・ベーカリー。結婚してフランスにやってきたイギリス人のローズ・カッラリーニ夫人が、自国の家庭料理やお菓子を提供する場として始めたお店で、今ではボン・マルシェにも店舗を構える人気店。2018年の博物館のリニューアルに際して、ここロマン主義博物館でも素朴であたたかみのあるローズ・ベーカリーの味を楽しめるようになりました。

 

植物に囲まれた外のテラス席も素敵ですが、温室のように飾られたカフェの店内も捨てがたいところ。雨の日でもロマンチックな時間が過ごせそうです。

 

午後の日差しの中、おいしいケーキとコーヒーをここで楽しむのはまさに贅沢なひと時。

 

O'BON PARIS' NOTE

この博物館はパリジャンの間で非常に人気の高い場所。週末はたくさんの人で賑わってカフェも混雑しがちなので、旅行で訪れるのであれば平日、もしくは休日の午前中をおすすめします。ぜひモンマルトルのふもとで、ロマンチックな時間を過ごしてみてくださいね。

 


文、写真 : Yuna Lee

訳 : Rei Nishiyama