CARNAVAL DE NICE:ニースのカーニバル

 

CARNAVAL DE NICE

13世紀から700年以上に渡って続いてきたニースのカーニバルは、ブラジルのリオ、イタリアのヴェニスのカーニバルとあわせて、世界三大カーニバルのひとつとされています。現在カーニバルは昼の部と夜の部の二部構成となっていて、昼に催されるBataille de Fleursも100年以上の歴史を誇るそうですが、大規模なパレードフロートやきらびやかなライトアップのある夜の部がより人気が高いとのこと。

開催期間 : 2018年2月17日 - 2018年3月2日

場所 : Place Masséna、Promenade des Anglais

入場 : 公式サイトで予約可能 http://www.nicecarnaval.com/le-theme

 

マセナ広場に設置された大観覧車がお祭り気分を高めています。昨夜のカーニバルの名残で、花びらやコンフェッティがあたり一面に散らばっていました。広場から、海が見えるプロムナード・デ・ザングレまで、カーニバルの雰囲気に満ち溢れています。

 

BATAILLE DE FLEURS

カーニバルの昼の部は、花合戦を意味するBataille de Fleurs。1876年に花を愛するドイツ人作家のAlphonse Karrが考案して以来、現在までずっと続くお祭りです。

 

 きらびやかな衣装を着たダンサーたちが観客たちの前でダンスの実力を惜しみなく発揮します。ニースのカーニバルには約1,000人のダンサーが参加し、15台以上の大型のパレードフロートが使用されるそうです。

 

花をいっぱいに積んだパレードフロート。写真の女性が観客たち向けてにミモザの花をばらまいていきます。

 

サーカスのようにアクロバティックなパフォーマンスを行う参加者もいます。写真の男性は空中を飛ぶように跳ね回っていました。

 

100年前と変わらず、今日もたくさんの人々が花合戦を楽しんでいます。頭上の花をつかもうと手を伸ばす瞬間は、誰もが童心にかえってしまうのではないでしょうか。

 

昼の部のパレードは2時間ほど続きます。

 

CORSO CARNAVALESQUE ILLUMIN

午後9時から始まるカーニバルの夜の部。冒頭に述べたとおり、昼の部よりも多くの人が集まっていました。巨大なパレードフロートが鮮やかに照らし出されます。

 

2018年ニースのカーニバルのテーマは、「Roi de l'Espace(宇宙の王様)」。宇宙がテーマということで、様々なエイリアンの人形が通りを賑わしていました。写真の右奥には、火星に人を送るスペースXプロジェクトを進行中のイーロン・マスクのフロートも見ることができます。

 

フランスらしく、ウラジーミル・プーチンやドナルド・トランプなどの政治家たちを風刺しているような人形も見かけることができました。

 

宇宙空間の生物の生存実験のために宇宙に送られたソ連の犬ライカをモチーフにしたキャラクター。

 

こちらもまたフランスらしい風刺のきいた人形:フランス大統領エマニュエル・マクロンと、エイリアンのように長い腕を持ったブリジット・マクロン夫人。日本ではお目にかかれない光景ですね。

 

年齢や国籍に関係なく、たくさんの人々がニースのカーニバルを楽しんでいました。

 


文・写真 : Jae Un Han

訳 : Rei Nishiyama