「パリはいつでもいいアイディア」とオードリー・ヘップバーンは言いました。確かに!でも、春のパリは格別です。キラキラとした太陽、ポカポカ温かな気温、光の街パリを彩る鮮やかな花々、、。地球上で一番ハッピーな場所は、春のパリと言っても過言ではないはず!まさに地上の楽園です。
パリの春の気温は、5度〜20度ほど。日によっても時間帯によっても気温は大きく変わります。Tシャツ一枚で十分なほど温かい時もあれば、ジャケットや軽めのコートが必要なほど寒い時もあります。そのため、春のパリ旅行のときは、Tシャツやシャツ、カーディガン、レザージャケット、トレンチコートなど、天候の変化に合わせられるような服装を準備しましょう。
天気は比較的晴れている日が多いですが、たまにザッと雨が降ることもあるので、折りたたみ傘をお忘れなく。
天気が良い春のパリは、徒歩で回るのが一番!石畳でもたくさん歩けるように、歩き慣れたスニーカーを持ってくるのがおすすめです。
この記事では、パリの一番美しい季節を楽しむためにすること、おすすめスポットをご紹介します。
春のパリは、どこを見ても夢のよう。桜やマグノリアがパリのあちこちで咲き誇り、街全体が可愛らしいピンク色に染まります。ハッピーオーラで満たされた「La vie en rose(ピンク色の人生)」に飛び込んで!
まずはパリの桜スポットから。パリで桜を見るのであれば、一番のおすすめはシャン・ド・マルス公園やトロカデロ広場。この2つのスポットはどちらもエッフェル塔と桜を同時に楽しめる、春のパリのとっておきスポットです。芝生の上やベンチに座ってお花見ができます。桜の開花時期は、シャン・ド・マルスは3月初旬、トロカデロは4月中旬頃です。
もしくは、パリ中心部であればシェークスピア&カンパニーやノートルダム大聖堂のすぐ横の小さな庭園もお花見できるスポット。シェークスピア&カンパニーは本屋の隣のカフェのテラス席で、ノートルダム大聖堂と桜のあるカルチエ・ラタンの風景が魅力的。ノートルダム大聖堂は2019年の火災の影響で、その隣の庭園にも現在は立ち入りできませんが、八重桜とゴシック建築の組み合わせが美しいので再オープンした際には是非行ってみてくださいね。シェークスピア&カンパニーとノートルダム大聖堂の開花時期は4月初旬から中旬にかけて。
またはパリ郊外のソー公園は桜の名所として有名で、毎年阿波踊りや太鼓のショーなどが楽しめる桜祭りが開催されています。パリにゆっくり滞在するなら、足を運んでみるのもおすすめです。
桜も繊細で可愛らしいけれど、優雅でロマンティックなマグノリアも見逃せません。マグノリアのお花見におすすめなスポットは、チュイルリー公園とパレ・ロワイヤル。チュイルリー公園では、ルーブル美術館やリヴォリ通りをバックにした、パリらしいシックな眺めがとってもロマンティック。しかも、遠くにはエッフェル塔も見え、パリの観光地を総なめできる欲張りスポットです。
パレ・ロワイヤル庭園は、パリジャンも大好きな秘密のオアシス。もともと宮殿だったパレ・ロワイヤルは、中心に庭園があります。その周りが360度ぐるりと美しい建築で囲まれていて、都会の喧騒からエスケープしてきたかのような空間。ゴールドがポイントになった美しい建築と、マグノリアの組み合わせは夢のよう。チュイルリー公園とパレ・ロワイヤルの開花時期は3月中旬頃
パリの本当の素敵さはちょっとした街角や小道に隠れているもの。定番観光地も素敵ですが、せっかくパリに来たならパリの真の魅力に触れなくちゃ!嬉しいことに、春は外を歩くのにぴったりなお天気です。タイトスケジュールでも、少しだけ時間を作って、パリの路地に迷い込んでみましょう!きっとガイドブックには決して載っていない、あなただけのパリが見つかるはず。履き慣れたスニーカーを履いて、いざ出発!
シティー派なら、セーヌ川やカナル・サンマルタン沿いからスタートするのがおすすめ。春の光でキラキラ水面が輝くセーヌ川沿いを歩くもよし、セーヌ川からヴォージュ広場を通ってマレ地区の方に足を伸ばすのもよし。もしくは、パリで今一番ホットなカナルサンマルタン沿いも魅力的。お洒落なカフェや、雑貨屋さんが多く、自分の足で回ってお気に入りを見つけてみて!
アート好きなら、ロダン美術館はいかが?広々としたパリの隠れ家的スポットで、美術館だけでなくその庭園が春のお散歩にはピッタリ。庭園内は、ローズガーデン、オーナメンタルガーデン等いくつかに分かれています。手が行き届いた美しい庭園に、ロダンの「考える人」や「地獄の門」など有名作品が多く展示されています。実はここ、映画「ミッドナイト・イン・パリ」のロケ地にもなった場所。ロマンティックな雰囲気は一見の価値ありです!
グルメ好きなら、マルシェ散策がぴったり!マルシェは一番パリのローカル感を感じられる活気ある場所。マルシェはほとんどが屋外なので、暖かい春がいちばんおすすめ。ポカポカお天気で地元パリジャン達もご機嫌に会話を楽しみながらお買い物しています。春は特にカラフルなお花やフルーツ、野菜が並び、見ているだけでも元気を貰えます。マルシェでフルーツを買ってホテルで朝ごはんにしたり、もしくはサンドウィッチを買って上記のお花見スポットでピクニックを楽しむのも素敵な過ごし方。パリの人気マルシェについてはこちらから。
パリのカフェ文化は、パリジャンにとっては生活の一部とも言えるほど大切なもの。そして、せっかく春にパリに行くなら、おすすめしたいのはテラス席。春の暖かな日差しを感じながらテラス席で過ごすなんて、とっても贅沢な時間。地元パリマダム達に混じってカフェ文化を体験しましょう!
カウンター席や店内の席よりも少し値段が割高になるのですが、パリジャン達はテラス席が大好き!テラスに座ってこそ本当のカフェ体験と言ってしまっても過言ではないはず。特に、歴史あるカフェに行くのなら断然テラス席!優雅にコーヒーを片手にパリの景色の一部になりましょう!有名カフェだと、カフェ・ド・フロール、レ・ドゥ・マゴが定番。カフェクレームとクロワッサンで朝ごはんも良し、午後にぼんやりしながら道行くパリジャン達の人間ウォッチングもよし。
老舗カフェだけでなく、パリは新しいカフェも見逃せない!カフェ・キツネや、シェイクスピアアンドカンパニー、Boots Caféなどは、パリの若者に人気のお洒落なカフェ。こういう新しいお店では、コーヒーの味もこだわりが詰まっていてとっても美味。春だったら、そんな美味しいコーヒーを持って公園や川沿いでのんびり過ごすのがおすすめです。パリのおすすめカフェについてはこちらから。
春のパリは、フランスらしい文化を感じられるイベントが開催されます!大人だけでなく子どもも楽しめるイベントがあるのもパリの春の特徴。早速見ていきましょう!
おすすめイベント1つ目は、「Pâques(パック)」と呼ばれるイースターの卵狩りイベント。イースターはキリスト教の復活祭。イースターはフランスで最もチョコレート消費量が増えるイベントで、各有名チョコレートショップやパティスリーのこだわりイースターチョコレートが発売されます。グルメ好きなら、イースターチョコレートの食べ比べをしてみては?子連れ旅行なら各地で開催される「Chasse aux oeufs(卵狩り)」と呼ばれるイベントに参加するのがおすすめです。これは大人が卵型のチョコレートを庭や家の中に隠し、それを子どもたちが探すゲーム。Les Jardins des Champs-ElyséesやDisney villageなどで行われていて、無料で参加できるところもあります。
アート好きにおすすめなのが、Nuit des Musées。ここ2年間はコロナの影響で延期され時期がずれましたが、例年5月に開催されているイベントです。このいべんとは、有名美術館や、小さなカルチャーセンターなどが、夜18時や24時頃までオープンし、なんと無料で入場できるもの。昼間とは違った、ロマンティックでミステリアスな雰囲気が魅力的です。
著者 - Soonmin Hong, Yuka
撮影 - O'bon Paris team