BREWERY STELLA ARTOIS
住所: Aarschotsesteenweg 20, 3000 Leuven, Belgium
ツアーの営業時間: 毎週末 13:00から(オランダ語)/ 15:00から(英語)/12月23、24、31日と1月1日は閉館
アクセス: ブリュッセルから約25分電車に乗ってルーヴェン駅まで行き、駅から10分歩く(ブリュッセル南駅、中央駅、北駅どこからでも電車はあります)
価格帯: 一人8.5 ユーロ
予約方法: Visit Leuven の公式サイトから事前予約
ベルギーの有名大学ルーヴェン・カトリック大学のある街ルーヴェン。この街には世界で一番大きな酒類メーカーがあることをご存知でしたか?ベルギーの「ビール文化」は2016年の11月に世界無形文化遺産に登録されました。ベルギーの人々の生活に密接に関わる大切なキーポイントだと見なされたからです。ビールの生産量や消費量の問題ではなく、ビール文化の多様性が評価されています。アベイビール、トラピストビール、ブラウンビール、と、現在世界で主流のピルスナーだけでないユニークなビールが多く存在します。
まず最初のセクションではステラ・アルトワ醸造所の歴史について聞くことができます。もともとこのビールは14世紀のルーヴェンで、Den Hoorn醸造所によって製造されていたもので、後にStella Artoisが買収したことで今のビールへと続きます。今でもビールのラベルにはこのDen Hoorn醸造所のシンボルがデザインとして入れられています。一つ一つのビールがベルギーのビール文化を表しています。そしてこうした歴史について聞いた後は巨大な醸造室へと移動します。ビールの醸造は、水、スターチ、麦芽、ホップ、そしてベルギーではスパイスなど少ない材料のバランスを絶妙に取らなければならない繊細な芸術です。数%でも変われば味は変化してしまいます。ここでは、水の成分を毎回取り出してバランスをコントロールしています。
Stella Artoisのロゴを施したインテリアやデザインがたくさんあり、ツアーを楽しませてくれます。
ビールの材料はシンプルな分、そこに使う原材料の僅かな違いが大きく味を左右してしまいます。このセクションでは、ステラ・アルトワ醸造所でのビール生産工程や材料について詳しい説明を聞くことができます。
工場見学で包装セクションを見るのはとても面白いですよね。ベルギーには未だ小さな醸造所が多く存在し、大量生産型以外のものも多いですが、世界中からたくさんの人に親しまれているステラ・アルトワでは生産量もかなり多く、包装作業の自動化が進んでいます。
ヨーロッパの多くの国では積極的にリサイクルに取り組んでいます。環境税が高いベルギーもそのうちの一つ。このステラ・アルトワ醸造所を所有するアンハイザー・ブッシュ・インベブ(Anheuser-Busch InBev)社は2018年、再利用可能な包装への取り組みの素晴らしさが評価され、Reusable Packaging Associationから受賞しています。
一番嬉しい瞬間は、このビールのテイスティングの時間です。バーガ醸造所の建物上階には入っていて、そこで入れ立てのビールを頂くことができます。この取材時はレフのウィンターエディションも飲むことができました。
工場見学ツアーが全て終了した後のこの入れ立てのビールを飲む一口目はたまりません。醸造所でできたそのままの生ビールを頂きました。椅子や机、ソファなどもあるのでゆっくり座ってビールのテイスティングを楽しんでくださいね。
最後には素敵なお土産ももらえます。その時によって中身は変わりますが、今回はレフのウィンターエディションが入っていました。甘くて濃い味がしました。
原文・撮影:Leona Fujii
翻訳:Leona Fujii