イタリアと言えば、ミラノやローマ、フィレンツェなどが行き先としてまず思い浮かぶかもしれません。ショッピングを楽しみたい人もいれば、イタリアの文化的観光地を訪れたい人、歴史的な場所をめぐりたい人など様々です。イタリアにはたくさんの魅力があるだけに一つに決められないもの。あなたはどんなイタリア旅行がしたいでしょうか。
トリノでは近年、有名なコーヒーのバイチェルンや聖骸布、サヴォイア家の王宮の他にもコンテンポラリーな建築アートが有名になっています。政府による都市計画の素晴らしさだけでなく、取り全体の寛容性やオープンマインドな市民の雰囲気など、都市全体が抱擁するもの全体が評価されています。トリノを「自由の都市」だと言う人もいます。この記事では、様々ある建築の中でも3つの現代建築にハイライトを当てて紹介します。
ヴァレンティーノ公園から南へと進み続けると、ちょうどポー川の川岸でトリノ自動車博物館 (Museo Nazionale dell'Automobile) に辿り着きます。この博物館ではおよそ200の車のコレクションがあり、様々なヨーロッパの歳やブランドから集められています。本屋さんもあり、カフェテリアや図書館も博物館の中にあります。建物の巨大さにまず驚くかもしれません。1960年にAmedeo Albertiniが設計し、一年後にはここでトリノ国際労働博覧会(Universal Labour Exposition)も開かれました。街にとってモダニズムの象徴となった建築です。
イタリアの代表的な建築家のチーノ・ズッキ(Cino Zucchi)によって2000年にリノベーション設計された様々な素材を使った正確な建築にも圧倒されます。元々あった建物の正面は石や木材など様々な素材を使い覆われています。透明度が素材ごとに大きく異なるのがこの建物をより面白いものにし、現代のランドスケープの在り方を問い直すものになっています。
住所 : Corso Unità d'Italia, 40, 10126 Torino TO, Italie
アクセス : C.T.O. バス停
営業時間 : 月 10:00-14:00 / 火‐日 10:00-19:00
料金 : 通常料金 : 12 ユーロ / 割引料金 : 10 ユーロ / 6歳以下は無料
ギャラリーである PINACOTECA GIOVANNI E MARELLA AGNELLIは、産業集合地帯にある、パリのポンピドゥー・センターも手掛けたレンゾ・ピアノによってリノベーションされた建築です。この古いビルは元々、イタリアの自動車製造会社の"Fiat"の工場で、1916年に工学者のMatté Truccoによって設計されたものです。5階建てで、屋上にはかなり当時にとってアヴァンギャルドなデザインの試験場が建てられています。ル・コルビュジエは、「最も印象深い産業用地」で「都市計画のガイドラインだ」と評価していました。工場の閉鎖後はレンゾ・ピアノが1989年に複合商業施設として建て直し、彼は屋上部分の建物をそのまま残し、かつ人々が自由に入り、景色を楽しむことができる通路を外に作りました。 “Scrigno” と(English: casket)レンゾ・ピアノが呼ぶこの屋上部分のスペースはギャラリーとして使われています。
ギャラリーでは、ピカソやマネ、アンリ・マティス、ジャーコモ・バルラやアメデオ・モディリアーニなど25もの作品の、アレグラ・カラッチョロとジャンニ・アニェッリによるプライベートコレクションを常設で開催しています。
屋上からの風景を楽しんでくださいね。
住所 : Via Nizza, 230/103, 10126 Torino TO, Italie
アクセス : メトロ LINGOTTO駅
営業時間 : 火‐日 10:00-19:00 / 月曜日は閉館
料金 : 通常料金 : 10ユーロ / 割引料金 : 8ユーロ (団体, 65歳以上, 会員) /特別割引 : 4 € (学校, 6-16歳) / 子供は入場無料, 障がい者, Torino+Piemonte カード保有者
2002年にオープンしたFSRRはイタリアのコンテンポラリーアートの活気づけのために、国際展示会等を開いて活躍しだしているアーティストを支援しています。この建物はミニマリストなデザインが特徴で知られる建築家のClaudio Silvestrinによって建てられたもので、白壁がずっしりとかつ真っすぐ立っているのが目を引きます。このようなデザインであることで作品を展示するのに適した環境も作っています。
線上にならぶギャラリースペースには、3つの部屋があり、それぞれで展示が行われています。箱型の展示室の中にはモダンアートからデジタルアートワークまで様々なジャンルが展示されています。
住所 : Via Modane, 16, 10141 Torino TO, Italie
アクセス : RIVALTAバス停
営業時間 : 金‐日 12:00-19:00 / 木 20:00-23:00 無料入場
料金 : 通常料金 : 5 ユーロ / 割引料金 : 3 ユーロ (学生と65歳以上) / 12歳以下は無料
トリノにはギャラリーやモダン、コンテンポラリーの建築がとてもたくさんあり、数えきれません。トリノに来るときは、どんなギャラリーや建築があるのかなどを事前にチェックしておくのがおすすめです。
原文・撮影:Che Fen OU YANG
著者 : Leona Fujii