南フランスのプロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏に位置するサントクロワ湖(Lac de Sainte Croix)。その美しく豊かな自然から、観光はもちろん、カヤックなどの水上アクティビティで有名です。ピュアなターコイズブルーの水を湛えた涙の形の湖は、この地域で最も人気のあるスポットのひとつ。
アクセス
サントクロワ湖へのアクセスは自動車でのみ可能。Sainte-Croix-du-Verdon、BauduenやLes Salles-sur-Verdonなどの湖の周りを囲む街で水上アクティビティを楽しむことができます。
目の前に広がる雄大なサントクロワ湖。実は1970年代の初め、ダムの建設のために人工的に造られた湖です。この場所にはかつて、現在も湖に沿って存在する街、Les Salles-sur-Verdonの街がありました。40年以上の月日が経った今、この湖の底に昔は人々の暮らしがあったのだということを知っている人が果たしてどれだけいるのでしょうか？
湖はカヤックの愛好家の間でとても有名なスポット。毎年夏になると彼らはここへやってきて、輝く太陽の下、ターコイズブルーの湖でアクティビティを楽しみます。上流に向かってカヤックを漕いでいくと、ヨーロッパで最も美しい峡谷と言われているヴェルドン峡谷(Gorges du Verdon)へ。両脇にそびえ立つ岩山は圧倒的です。
あまりアクティブな運動はちょっと…という方には、レンタルできる足漕ぎボートがおすすめ。のんびりと快適に湖を楽しめます。ただ、ここでは太陽の日差しだけでなく、水に反射する光で、気づかないうちに肌へたくさん負担を与えかねないので、訪れる際には日焼け止めをお忘れなく。
湖の近郊では、6月下旬から8月上旬にかけてラベンダー畑を見ることもでき、まるでサウンド・オブ・ミュージックの舞台に迷い込んだかのような素晴らしい景色を楽しむことができます。今にもジュリー・アンドリュースの歌声が聴こえてきそうだと思いませんか？
サントクロワ湖から車で15分程度のところには、「フランスの最も美しい村」に登録されているムスティエ・サント・マリー(Moustiers-Sainte-Marie)というとてもかわいらしい街があります。この街の川沿いには素敵なカフェがたくさんあるので、湖を訪れる際には、こちらでお昼休憩するのがおすすめですよ。
文、写真 : Pierre Ieong
訳 : Rei Nishiyama